さらだふれんず[6話]

ゆきやまでごりたま、にゃいすと
おともだちになったテバヤシくん。
これからごりたまのおともだちといっしょにおかまでかえる…はずなのですが……

「おーい、なりぱんー!」

ごりたまがなまえをよぶと、おくのへやからこえがきこえます。

「まってー!まだめいくちゅうー!!」

「…まだメイクちゅうらしいから、もうちょっとまったってや。」
「ぜんぜんだいじょうぶなんだよ!」

するとおくのへやからまたこえが…

「あぁっ!ぺんきがたりない!さきにめのまわりからぬればよかったの!!」

「おともだち、おおさわぎしてるんだよ…だいじょうぶ…?」
「……ちょっとしんぱいやからようすみてくるわ」

ひとりとりのこされるテバヤシくん。
みみをすませると、おくのへやからふたりのはなしごえがきこえます。

なりぱんー、だいじょうぶー?
あっ、ごりたま!ぜんぜんだいじょうぶじゃないの!!
どないしたん?…って全然ぺんきたりてへんやん!
そうなの!めのまわりが!!
どないしよ…あっ!そうやウチのサングラスかしたげる!…ほら、かんぺきやん!!!
かんぺき!とってもきにいったの!ありがとう!!
どういたしましてやで!ほら、いってたともだちまってるからいそぐで!!
あっ、ちょっとまって!!

しばらくすると、おくのへやからごりたまがでてきました。
「ただいま~。」
「おかえりなんだよ!あれ、おともだちは…?」
「ちゃんとしょうかいするで、ほら!」

するとごりたまのうしろからサングラスをかけたパンダ?のおんなのこがでてきました。
「…なりぱん」ツーン
「テバヤシなんだよ!よろしく!」

「!!」
テバヤシくんがあくしゅしようとすると、なりぱんはまたごりたまのうしろにかくれてしまいました。
ごりたまのうしろから、なりぱんはテバヤシくんをにらんでいます。

「ぼく…なにかしちゃったんだよ…!?」
テバヤシくんはすこしショックをうけています。
「だいじょうぶやで、このこちょっとひとみしりやねん」
「そ、そうなんだよ…」
「ほら、ふたりともそろそろかえるじかんやろ。げんかんまでおくるわ。」

そういうとごりたまはテバヤシくんとなりぱんをげんかんまでおくってくれました。

「ありがとうなんだよごりたま!またあそびにくるんだよ!」
「うん!いつでもまってるで!なりぱんもまたな~」
「またね…」
「きをつけて~!ふたりともなかよくな~!」

こうしてふたりでかえることになったテバヤシくんとなりぱん。
だけどかいわはぜんぜんありません。

「すきなたべものとかある…?」
「アメ」
「そ、そうなんだだよ…」
「「……」」

ふたりはかいわがないまま、やまをくだっていきます。

「そろそろくらくなってきたんだよ…」
「…あっ!」コテッ

なりぱんはいしにつまずいてころんでしまいました。

「いてて……」
「あっ!なりぱんだいじょうぶなんだよ!?」
「だいじょうぶ…あっ!サングラスがない!?」

なりぱんがころんだひょうしにサングラスがどこかにいってしまいました。

「けがしてない!?」
「けがはないの…でもサングラスが…ごりたまにかしてもらったたいせつなサングラスなのに……」
「じゃあいっしょにさがそうなんだよ!!」
「ありがとう…でも……」

あたりはすっかりまっくら。
くろいサングラスはかんたんにみつかりません。

「これじゃみつかるきがしないの……」
「と、とにかくさがしてみようなんだよ!」
こうしてふたりはサングラスをさがしはじめました。

しかしサングラスはいつまでたってもみつかりません。
「みつからない…ごりたまにかしてもらったたいせつなサングラスなのに……うわぁぁん!!」
とうとうなりぱんはなきだしてしまいました。

「なかないでなんだよ…」
しかしなりぱんはなきやみそうにありません。

「あかりさえあれば…あかり……そうだ!!」
おや、テバヤシくんはなにかひらめいたようです。

「なりぱん!たすけてくれそうなぼくのおともだちがいるんだよ!!」
「ひっく…でもまわりにだれも……」
「いるんだよ!おそらに!!」

「つきっ~~~~~~~!!!!!」

テバヤシくんがおそらにむかってさけぶと、まっくらだったおかが、やさしいつきのひかりでてらされました。

「どうしたの…テバヤシ……」
「つきっ!なりぱんのサングラスをさがすのをてつだってほしいんだよ!このあたりをもっとてらして!!」
「おやすいごようなの……」

つきっがそういうとあたりはさらにつよいひかりにてらされました。

「す、すごい……」
「さてとサングラスは……あっ!あそこになにかひかってるんだよなりぱん!」
「ほんとだ…!あっ…あった!」
「つきっありがとうなんだよ!」
「どういたしましてなの……さがしもの…みつかってよかったの……」

つきっはそういうとおそらにかえっていきました。

「あ、ありがとう、つきっさん!それと…テバヤシもありがとう!さっきまではごめんね…」
「だいじょうぶなんだよ!」
「ありがと!その…あたちともおともだちになってほしいの!」
「もちろんなんだよ!!」

こうして、ふたりはおともだちになりました。

「もうよるもおそいしうちにとまっていくの!」
「ほんと!?ありがとうなんだよ!」

テバヤシくんは、なりぱんのおうちであさまでねむりました。

つぎのひ…
「じゃあまたね!なりぱん!」
「またね!」

なりぱんとわかれ、ひとりビーチをめざすテバヤシくん。
「ビーチはもうすぐなんだよ!やっとかえってきたんだよ!!」

ビーチにちかづくにつれて、なみのおとがきこえてきます。
テバヤシくんのおともだちさがしのたびも、もうすぐおしまい……?





「へいへーーーい!つぎはおれのでばんだぜ!!あっ、まだちょっとはやい…?」

テバヤシくんのたびはまだまだつづく!


文 : テバヤシ
絵 : 皿田なななっ

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